ユーゴスラビア歴史博物館




ベオグラード観光で意外と楽しみにしていたのが、このユーゴスラビア歴史博物館訪問。
2003年に解体(その後セルビア・モンテネグロとして存続するも2006年解体)するまで、社会主義国家として存在していたユーゴスラビアの歴史を様々な展示品とともに回想できる施設です。




「花の家」と呼ばれる建物から見学。
ここにはTitoの墓石があります。




花の家と言われるだけあって、墓があるとは思えないくらい明るく開放的な雰囲気。
熱帯植物の温室みたいな空間。
こんな場所で永眠につけたらさぞかし幸せだろうなと思う。

ここにバトンの展示がありました。





ユーゴ時代、毎年Titoの誕生日を祝い、青年たちがバトンリレーをしました。

共産的なモティーフもあれば、なにこれ?的な物もあります。
どういった理由から、その年のバトンデザインが決まっていたのか興味が湧きます。
(魚のバトンの年は大漁だったのでしょうかね?)





どれも素晴らしいデザインで、コレクションしたくなる。
一点一点じっくり見ていたら日が暮れてしまうので、写真に収めて後で見ることに。

ガチャガチャでミニ版が発売されたら、通い詰めること間違いなし。
ミュージアムショップで本が置いてあるかなと期待しましたが、ありませんでした。
残念。





他Titoの軍服や博物館の年表みたいなのが展示されていました。
これだけたくさんの勲章を付けてたら、重たくでしょうがないだろうなあ〜。



別棟に移ります。
こちらにはTitoの私物や、各国からの贈答品の数々、ユーゴスラビアの工芸品、プロバガンダポスターなどが展示されています。

ああ、本当に素晴らしい。
私の拙い表現では言い表せないくらい、どっぷりユーゴワールド。

モニターでは当時の映像が放映されていたりします。
ここでもまた、時間のなさに涙を飲む。

そして写真撮影不可なので、必死に目に焼き付けなくてはなりません。



ミュージアムショップではオリジナルのペンやらポストカードやら、月並みなものが販売されています。書籍も数種類置いてありますが、あまり興味をそそられるものがありません。
(Titoの食卓をイメージしただか、そんな感じの内容のレシピ本とか)
展示品のガイドブックとか発行してくれればいいのに・・・。



普段は旅先で美術館・博物館の類を回ることはほぼ皆無なのですが、ここは渡航前から楽しみにしていました。
しかしユーゴスラビア解体後はこの博物館を訪れる人の数は減少の一途をたどっていると聞き残念です。

ユーゴノスタルジーの風潮もあるようですが、大多数の人々にとって、ユーゴスラビアって微妙な時代なのでしょうね。
話す機会のあったセルビア人の青年からは、否定的な印象を受けましたし。

複雑な歴史を辿っているユーゴスラビア。
そう簡単には解決できない問題もあるでしょうし、当事者ではないものがどうこう言えた立場ではないですが・・・。
いつかセルビアの人たちにもユーゴ時代を懐かしめる日が訪れることを祈ります。



※2016年10月時点の情報です