ウラジオストクの「喜び組」に会いに行く

北朝鮮の貴重な外貨収入源であり、情報発信源でもある平壌レストラン。
タイや中国、ミャンマーなどにもあるそうですが、ここロシアでも営業しています。

考えてみれば、国境を接するお隣さん同士なんですよね。



中心部から以外と歩ける距離。障害物さえなければ・・・







ウラジオストク中央駅からは23番のバスで、4番目のバス停下車。
レストランまでは一本道だし、その程度の距離ならきっと歩けるだろうと、徒歩で向かうことに。
でも、途中で歩くのがきつくなった時のことを考え、バスと同じルートで行きます。

ベストゥジェヴァ通り(Ул. Бестужева)を南下しながら、日本人宿泊客も多いホテルジムチュージナの前でバス停1。
さらに進んで、バス停2。文房具屋や食料品店などを通過。
左手から来る道(一方通行なので、帰りのバスはこっちを通る)と合流した地点から、ヴェルフネポルトヴァヤ通り(Ул. Верхнепортовая)と通りの名前が変わり、さらに直進。

この後、バス停3近くで、雪のため歩道が途絶えたので、大学だかなんだかの敷地内を通り抜けることにします。
途中まで行くと、行き止まりっぽい雰囲気。
でも、いつも通っているといった風の地元人が、手招きしてくれたので、ついていく。
坂を下り、無事本線に戻れる。
と思ったら・・・

門が封鎖されていて出られない。

ありゃりゃ、ごめんね〜ってな素振りを見せる地元人。
彼はそのまま高い門をよじ登って越えるそうですが、無念のうちにトボトボと来た道を引き返しました。

ようやく元の場所に戻ると、もう日も完全に暮れてしまい、歩くのも億劫になってしまったのであとちょっとのところでバスに乗車。
念のため、運転手さんにバス停の名前を書いた紙を見せると次だと言います。

1、2分で無事、目的のカザンスキーバス停(Казанский храм)に到着!
来た方向に100m程戻ると、5階建てくらいのビルの地下に平壌レストランはあります。

こんなことなら最初からバスに乗っていればよかった。

徒歩で行く場合は、googleストリートビューで確かめてからの方が迷わなくていいかも。




普通に美味しい北朝鮮料理







出がけに食べたピロシキのせいで食欲は皆無ですが、せっかくなので3品頼みました。
チャプチェ、タラの冷麺、そしてなぜか酢豚・・・。
これに漬物の小皿が6品もついたので、十分お腹一杯になります。

そして味も美味しく、特に気に入ったのは、冷麺。
丁寧にダシをとった様な優しく上品な味がします。
キムチの辛さも助けてか、魚嫌いの私でも美味しくいただけました。

お値段は一品800円くらいだったでしょうか?
新大久保あたりのお店と変わらない値段なので、安くも高くもないですが、ウラジオストクの物価から考えると、ちょっと高級でしょうかね。

さて、食事もひと段落した20時半ころ、いよいよ喜び組のショーが始まりました。

ザ・歌謡曲!みたいな70年代風の曲がほとんどです。
3人並んで歌う姿は、懐かし映像に映るキャンディーズのようです。


年配の北朝鮮人とおぼしきオッサンたちは知っている曲らしく、一緒に楽しそうに歌っています。
北朝鮮美女たちは、ピアノやギターも披露してくれました。

ざっと5曲くらいを歌い終えたところで、あっけなく終了。

時間にして15分足らずでしたが、昭和ノスタルジーな懐かしさあり、謎の独裁国家、北朝鮮の片鱗を見る貴重な体験ができました。

このショーは客の入り具合などによって、やらない日もあるそうです。



追記




平壌レストランを出たのは21時過ぎ。ウラジオストク市内に戻るバスを待つも、すべてのバスが通過していきます。
車内の電気が消えているっぽいので(付いていても薄暗い)回送なのでしょうか?

途方に暮れていると、観光バスが停車してくれました。

運転手のオジサンはやっぱり英語が全くダメなので、地図と拙いロシア語で駅まで行って欲しい事を伝えますが、要領を得ていない様子。

携帯で誰かと連絡を取り、「この人と話せ」と渡されるも、相手は中国人で益々理解不能。(ここでも中国人に間違われたか・・・)
日本人だと伝えるとオジサン苦笑い。

もうよくわかんないけど、とにかく乗れと促されバス発進。
そしてしっかりと駅前のバスターミナルで降ろしてくれました。

無愛想に見えるけど・・・
優しいんですよね、ロシア人。



※2016年2月時点の情報です