湖口老街


湖口老街は2〜300mくらいの通りの両側に建物が並ぶだけのこじんまりした老街です。
ストリートビューで見た時は店も全部閉まっていて、家の前面には車を停めてあったりとなんだか閑散とした印象でしたが、今日はオープンしています。
日曜の午後4時頃に訪れましたが、ちょうど良い具合に観光客が来ています。大型バスも数台います。


ここも客家の街らしく、客家料理のお店がありますが、賑やかな北埔を見た後に来ると、やや寂しい感じがします。
食堂や土産物屋も少ないので、建物に興味のない人には少々退屈かもしれません。

ただ、建物は素晴らしいです。
北埔はどちらかというと、山の奥に開かれた集落という感じで、街自体は普通の民家が多いのですが、湖口は商家が軒を連ねています。
駅ができる前、国道が主要ルートであった時代には、栄華を極めたであろうことが窺えます。
そして変に観光化されておらず、生活の匂いが感じられるところが良いのでしょう。

客家料理を堪能するという当初の計画も虚しく、食欲が全然湧かないので、客家風魯肉飯と板條、熱芋泥なるタロイモ汁粉を食べました。

普通の魯肉飯と客家風魯肉飯の明確な違いはわかりませんが、客家風の方には、高菜みたいな菜葉が一緒に煮込んであります。客家料理でよく使うという梅干菜でしょうか?
そして肉も脂身が少なく、なんというか・・・より獣臭い感じがします。豚肉ではなく、別の動物の肉を使っているのか?と思ってしまったり。


板條は米粉で作った麺。本場で食べるのは初めてだったので、意表を突かれました。
日本の中華食材屋で買った板條はきしめんに近く、どちらかというとうどんって感じでしたが、ここのは半透明でぷるっとした弾力があります。そして幅が広く長さが短い。
南部の美濃ではもっと細いとか、地域によって麺の形状が違うようです。


そして湖口を訪れたら食べるべし、というタロイモスイーツ。
ホットとアイスがあるようですが、ホットを選びます。
滑らかな舌触りとタロイモの優しい甘さが絶妙。
あとで気づいたけど、油葱酥のトッピングもあるみたい。
普通じゃ考えられない組み合わせだけど、意外といけるのでは?と想像力を巡らせてみます。



昨今の老街ブーム(?)にもかかわらず、湖口老街はいまいち知名度に欠ける気がします。
しかし行ってみると、これまた素晴らしい建築群が残っているではありませんか。
交通の便が悪いのがやや難ありですが、北埔老街散策と絡めて訪れれば、異なる趣の老街をみることができ、面白さが増すでしょう。


<行き方>

台鉄湖口駅で下車(各停のみ)。

当初は老街まで歩こうかと思うましたが、無謀な距離なので自粛しましょう。
バスもあるようですが、本数が極端に少ないので、タクシーがオススメです。
バス停は駅前ロータリーの通りを挟んだコンビニ前にひっそりとあります。
片道20元くらいみたい。安い。
舊湖口か湖鏡村で降りればいいそうです。


タクシーなら10分弱。料金片道150元。これは運転手さんの言い値。
行きの運転手さんに流しのタクシーはいないから、迎えに来るので連絡しろと言われましたが、老街近くには交通量の多い国道が走っていて、そこで待っていればタクシーにでくわすので、迎車する必要はないと思います。
帰りはメーター使用で140元だったので、まあこんなもんかなと。

※2017年4月時点の情報です


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