哀愁の街ポドゴリッツァ



どの情報を見ても、見所がない。世界一退屈な首都。と酷評されているモンテネグロの首都。
あまりの言われようで可哀想なので、いいところを探してみようと街に出ましたが・・・

野良犬に付きまとわれ、ゆっくりと散策もできなかったので、正味1時間程度の街歩きの感想を記したいと思います。







ポドゴリッツァに到着したのは夕刻。

バスの車窓から見るに、とても一国の首都に来たという盛り上がりの感じられない静かな町並みが続きます。
そしてそのまま静かにバスターミナルへ。

バスターミナルは鉄道駅と隣接していて交通の要所であるはずなのに、周りにはすぐに団地があります。

駅前からダウンタウンまでは1kmくらいあるようなので、ひとまずMall Of Montenegroというショッピングセンターに行ってみました。

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Mall Of MontenegroのHP
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ショッピングセンターの1階にはオシャレなカフェがあり、地下に大きなスーパーマーケットが入っていますが、他の店舗はちょっと寂しい感じ。

しかし、街の雰囲気に見合わない(と言ったら失礼だけど)くらいスーパーは綺麗で品揃えも豊富。



このビルの隣に生鮮食品を売る店が集まる市場ビルもあり、朝訪れたらなかなかに活気がありました。
野菜が安くて新鮮で美味しそうなのが羨ましいです。







翌朝ちょっと早いけど8時に街に出てみました。

意外なことに、みんなもう既に活動している。
モンテネグロ人の朝は早いのでしょうか?
こんな時間から靴屋で試着する人もいないと思うのだが・・・なぜか開いています。

ウワサどおり、これといった見所はありません。
でもゴミが落ちているとか、路上生活者がいるとか、そういった荒んだ感じはなく、きちんと整備された公園もあったりして街としては過ごしやすそうです。







ただし、この平穏をかき消す存在、野良犬、がこの街にもいました。
残念でならない。



しかし何と言っても、この街の最大の魅力は団地だと思います。
都市のど真ん中に堂々と団地群が鎮座している様は、なかなか他の首都では見られない光景なので興味深いです。

これらは、第二次大戦後の旧ユーゴスラビア時代に建てられた物が多いらしく、社会主義国家特有の憂いを醸し出しています。
なかなか個性的なデザインも多く見飽きません。

犬に邪魔されて写真にたくさん収めることができなかったのが残念です。

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Podgoricaの団地群
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ホテルの従業員も、スーパーの店員さんも、一般市民も優しい人が多いです。

Budvaとかリゾート地では出稼ぎ外国人も多いせいか、はたまた観光客スレしているのか、なんとなく対応に冷たさが感じられましたが、ここは見所がない分、せめて気持ちだけでも歓迎の雰囲気を作ろうという感覚が働いているのでしょうか?出会ったみなさんいい人でした。

しっかりした市内マップを制作・配布しているあたりにも健気さを感じます。
みんな頑張っているのに、観光客は通り過ぎるだけ・・・。
地方都市であるはずのBudvaなどに完全に負けています。

確かに歴史的建造物も無ければ、繁華街もないし、閑散としていて味気ない街ですが、そういった雰囲気を楽しむという視点で臨むと、それはそれで興味深いはず・・・。



※2016年10月時点の情報です